「アリ」と「キリ」と「ギリ」
椎名ストレスケア研究所の椎名雄一氏の講習会で教えてもらったお話しです。
お盆休みなので、ちょうど良いお話しかも知れません。
ある夏のこと、
キリギリスの兄弟、兄の「キリ」と弟の「ギリ」が仲良く楽しく暮らしていました。
そこに働き者のアリが通りかかりました。
「キリさんギリさん、これから秋が来て、冬が来ますよ。
その時のために、楽しんでないで、食べ物を蓄えた方がいいですよ。」
兄のキリは、「そうか!冬が来るとは知らなかった!」と、
翌日から、アリとともにせっせと働き、食べ物を蓄え始めました。
しかし、弟のギリは相変わらず、その日暮らし、好き勝手なことをして楽しんでいました。
楽しそうな弟のギリは人気があり、ある時、彼女ができて、結婚しました。
兄のキリは、弟を祝福し、そして、また冬に備えてせっせと働き続けました。
秋が来て、寒くなり始めると、弟のギリの体は動かなくなってきました。
前後して、ギリの妻の体も動かなくなってしまいました。
しかし、ギリは「ああ、素晴らしく楽しい人生だった」
と妻に感謝しながら、子どもたちに見守られて死んでいったんだそうです。
同じように、その頃、兄のキリも体が動かなくなりました。
キリは、「何ということだ!まだ、やりたいことがたくさんあるのに!」
と嘆きながら、一人ぼっちで死んでいきました。
そう、キリギリスは、アリとは違って、冬を越せない昆虫だったのです。
人生は有限です。
皆さんは、働いてばかりいないで、
ちゃんと、「今」を楽しんでいますか。