変えられないもの
前回は、何かを変えることで、うつ病が良くなり、再発を防げることを書きました。しかし、変えられないものと、変えてはいけないものがあります。
今回は、変えられないものについてです。
変えられないものの代表は、「過去」と「他人」です。
生きていれば、恥ずかしい、つらい、悲しい、苦しい過去がたくさんできてしまいます。そして、その過去をどんなに悩んでも、悔いても、決して変えることはできません。変えることができないものに心のエネルギーを注ぐと、いつか心のエネルギーが枯渇してしまいます。
過去は変えられなくても、未来を変えることはできます。そのためにできることは、今、ここで、違うことをすることです。今、ここで始めた違うことが、未来をつくってゆきます。
もう一つ、変えられないのが「他人」です。例えば、あの人さえこんな人でなかったら、私は楽になれるのに、と悩むこと心のエネルギーを枯渇させてしまいます。他人の言動を変えること、つまり、他人をコントロールすることはできません。
苦しさに耐えられないときに、誰かのせいにしなければいられないこともあるかも知れません。しかし、いつまでも自分の苦しさを他人の責任にし続けることは、その苦しさに対するコントロールを失い、解決を放棄したことになってしまいます。苦しさに対して、自分の問題として取り組まなければ、その苦しさから抜け出すことはできません。
自分が変わるしかないのです。
次回は変えてはいけないものについて書こうと思います。