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されど万病の元

[2020.04.05]

「徒然草 175段」に「百薬の長とはいへど、万の病は酒よりこそ起れ。憂忘るといへど、酔ひたる人ぞ、過ぎにし憂さをも思ひ出でて泣くめる。後の世は、人の智恵を失ひ、善根を焼くこと火の如くして、悪を増し、万の戒を破りて、地獄に堕つべし。」と記されています。「酒は百薬の長」を言うなら、「されど万病の元」まで言わなければいけません。兼好法師は、700年前に酒の本質を見抜いていました。

おそらく、人類史上、今ほど社会にアルコールが蔓延している時代はありませんでした。皆様は、“飲みすぎなければ大丈夫、自分には関係ない”と言い切れますか。

この図は、国税庁の「お酒に関するアンケート」の結果です。(https://www.nta.go.jp/tokyo/suggestion/channel_que/index.htm

年代が進むにつれて、「毎日」飲む者の割合が増え、60歳以上になると約半数の者が毎日飲酒するようになってしまいます。多くの医者は、“休肝日”を推奨しますが、そもそもその考え方自体が、毎日飲むのが普通であることを前提としています。多くの医者も、アルコール蔓延社会に迎合してしまっているといえます。

薬物依存は少量摂取から始まり、徐々に頻度と量が増加してゆきます。このことを医学的には「耐性」といいます。そして、薬物依存症患者が薬物を求める症状を「探索行動」といいます。

アルコールでも他の薬物依存と同様に約半数の人に「耐性」が起きていることが、この図からわかります。そして、 “いつもビールが冷蔵庫で冷えている”という生活習慣は、実は、精神依存による「アルコール探索行動」であるともいます。

この図の注目するべき点は、60歳以上では、逆に「ほとんど飲まない」が大きく増加していることです。少量依存が長年続くことにより、アルコールの毒性による健康障害が発現し、飲めなくなってしまった人たちが、「ほとんど飲まない」に多数含まれています。アルコールの最も大きな害をかかえた人たちが、「飲まない」人たちの中に含まれているのです。そのためにアルコールを少し飲む人が長生きのように見えてしまいます。

アルコールは少量でも、健康を害してしまいます。

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